書籍紹介『〈公正(フェアネス)〉を乗りこなす』

こえラボ編集部/2025年7月3日

 こえラボ編集部より、編集部員の葉山から“こえ”に向き合うことと“声”を選ぶことの大切さが綴られた書籍をご紹介します。

タイトル:〈公正(フェアネス)〉を乗りこなす
著者:朱喜哲(ちゅひちょる)
http://www.tarojiro.co.jp/product/6397/

 あなたの“こえ”と、だれかの“こえ”が違っているのは当然のこと。そして、あなたの“声”と、だれかの“声”が一致するわけもありません。あらゆる社会やコミュニティに多くの人が参加している以上、同じ“声”や“こえ”にならないのが自然です。にもかかわらず、「足並みを揃えること」が正義であり協調性だと定義されていると、それはやがて同調圧力となり、わたしたちは疲弊してしまいます。

 ただ、その一方で、わたしたちは隣人といきなり喧嘩したいわけでもないはずです。ひとりきりで孤独に生きていくことだけを選ばなければならないわけでもありません。
正義の反対は、正義なのでしょうか?なぜ「正義は時としてぶつかる」と表現されるのでしょうか。

「正義、公正、善の違いってなんだろう?」
 そうした「正しいことば」の使いにくさが、道徳教育や日本の正義の中で、なんとなく息苦しさを感じさせる一因になっているのではないか。
 本書は、そんな視点から、言語哲学を通じて「しんどさの根源」を探り、「正しいことばの使い方とはなにか」に向き合っていく一冊です。

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